世界を言葉で繋いだら

毎日にイラストを添えて

コンセプトは面白いのにね

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 じっとり暑くて、昨日は我慢できずに冷たい麦茶を3杯飲んだら、お腹から「冷えすぎた無理」と通達があり悶絶していました。

 

 私は美術が好きな人なので、雑誌やSNSでも情報収集をしています。ハッシュタグがあるので、集めること事態は簡単です。他の方もブログ記事にしているであろう、「盗めるアート展」について思ったことを書きますね。

 美術館で展示されている作品って、美術館が所有しているものだけではなく。管理が大変なので個人が、銀行の預金じゃないですが預けているものもあります。文化財になると、ちょっと修理したりするのにも書類を申請して、許可が必要になります。なので寄贈として、美術館の持ち物になることも多いです。修繕費、維持管理だけでなく、税金もそれなりにしますからね。

 展示されている作品って、ロマンティックな言い方をすると一目惚れしてしまうものもあります。『毎日、入館料を払ってでも見たい』『複製でいいから手元に置きたい』と思えるような作品ですね。私が図録を買うのは、眺めていたいというのが大きな理由です。

 盗めるアート展の主催者側の意図は知りませんが、そういった一瞬でも良いから「独占したい」という気持ちを、例えば一部を切る取る、実際に盗むなどして。普通なら出来ないことをしたとき、「アーティストはどんな気持ちになるか」「(盗んで)どんな満足感や、欲が生まれて満たされるのか」を実験する企画かなと私は解釈しています。ほかにも、こんなに良い作品だからみんなで共有したい、知らしめたいっていう気持ちもありますよね。好きなマンガヲ友達に貸すのと同じ。

 この展覧会の話を見たとき、とてもときめいて。面白そうだな、行きたいと思ったものです。蓋を開けたら、「無料」に釣られたハイエナに食い尽くされかなアートの意味のないものになってしまったようです。バイキングで元を取るという意味が、全く理解できない私には、人を押しのけ走って作品をぶん取る人とは、生まれ変わっても解りえない気がしました。好きだから、たくさん集めたいのであって。タダだから手に入れるということではありません。

 逆に考えてみましょう。お金という対価を払う必要があるのは、その対象が自分では作れないからですよね。つまりタダということは、価値がないとも考えられます。オマケをつけて購買意欲を上げるってことは、オマケの費用をつけても利益があるということ。商売ですから、そんなザルな計算はしません。

 特にアートって価値を自分で決めやすいものです。歴史的な価値や、材料が珍しい鉱物のようや資産的な価値はありますが。文化的というか、仮に販売していたとして「いくらなら買うか」って考えて。自分が払わなくても「○○くらいするんだろうな」という答えが、自分で決めた価値です。同じ日、同じ時間に友達と、恋人との予定がブッキングしたら、どうしますか?アート作品に限らず、人は価値を常に聞かれています。

 そういう価値を考えるための展覧会だったのに、残念だなーと。実際に会場に行ったわけでもないので、上辺だけになりますが。キャッチコピーやコンセプトって、究極に煮詰めた意志なので。その裏で、どうやって決まったのかを想像して味わうほうが楽しいと思います。