世界を言葉で繋いだら

毎日にイラストを添えて

良さを分かっていて使う

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 可愛いお顔をしている自覚があるので、困った表情をしている。そんな武器を持っていると便利そうですよね。

 あまりやりすぎると、ぶりっ子だの、愛想だけなどと揶揄されますが。費用対効果としては、かなりコスパの良い方法です。私は可愛くお願い(お強請り)は出来ませんが、少し低めの声と頭が良さそうに聞こえる話し方を意識することで、交渉を少しでも有利に勧めることがあります。

 やらなければならない仕事がたくさんあって、どうやっても一人では手に負えない。なら、上司や先輩に優先度を判断してもらい仕事を進める。これは普通の対応ですね。優先度が一番高い仕事が苦手、あるいは好きではない仕事のとき。話し方を組み立てて、優先度2番手3番手の仕事をさも先輩が判断して頼まれたように手を付けることがあります。

 完成度と作業時間のおおよそを話すと、優先度1番よりも完了を取る先輩なら、自分にあった優先度3番手の仕事を「指示を受け」できるからです。全て自分の思い通りにはなりませんが、次に仕事を頼まれるとき。手直しの少ないものを割り振られることが多くなります。もちろん逃げてばかりではなく、優先度の高い仕事もやりますが。適度に自分のペースになるよう、調整します。

 さて具体的に私がしている、さも説得力のありそうな話し方を少しご説明します。

 

 まず声のトーンです。少し落ち着いたトーン、電話口の相手が聞き取りやすいものをイメージしてください。次に話すスピードですが、少しゆっくりにします。説得するんですから、早口は合いません。

 そして語尾、最後の「です」や「思うんですけど」の部分はさらに声を低くするか、ゆっくりします。両方やると、わざとらしいので織り交ぜなが会話をし、相手の反応を待ちます。理由を説明する会話の応酬では、自信がないように見せるため部分的に早口を使いますし、逆に語尾を言い淀むこともあります。早口のときは、相手と目線を合わせないのもコツです。人は確信していることを話すときは自信満々なので、相手の目を見ます。野生動物ではありませんが、人は目で多くの感情を伝えるので意識して動かす、動かさないを決めないと嘘、いえ説明がうまく進みません。

 私は人心掌握術は知りませんが、人の観察は好きです。上に挙げた方法は、一般的な範囲のテクニックだと思います。自分の態度と、交換条件を持ち出すことが説得の必要最低限な条件です。面倒なことをせず断るのも方法ですが、素直に断り続けられるほど心臓が丈夫ではないですし。仕事をしたくないわけではなく、苦手なことをしたくない。

 大切なのは、相手が「自分で選んだ」と思わせることです。話すときは相手の視線と、会話の速度を観察しながら。とはいえ、私はあまり仕事場では説得を使いません。普段の話し方が声のトーンが一定に近いタイプなので、本当に判断に迷っているように聞こえているはずだからです。説得ないし交渉するときは、それよりも前に「自分の話し方が、どんな印象を持たれるか」知っていたほうが楽ですよ。